6月定例議会の一般質問から@

介護保険と高齢者福祉について

(1)介護保険運営

・地域包括支援センターでの「新予防給付」にかかわるケアプランの作成状況は?
 今回の介護保険制度改訂で、これまで要支援だった人と、介護度1でも軽度と判定された人たちを「要支援1」「要支援2」に分けました。そして、この人たちについては、従来の「介護給付」ではなく介護予防に力点を置いた「新予防給付」を行うことになりました。
 「新予防給付」ではこれまでの「介護給付」より受けられる介護の上限量が減り、また、調理などの作業をヘルパーと利用者が一緒にする、希望で口腔衛生や栄養改善指導を加えるなど、介護予防の観点からのサービスとなります。
 「新予防給付」のケアプラン作成は、市が作った「地域包括支援センター」の責任です。センターは、人口2万〜3万人の範囲を生活圏域として設置されます。伊勢崎市では、旧市内を南北に分け、境、東、赤堀を加えて5圏域としました。しかし、1ヶ所ずつに分けてセンターを作ることはせず、5ヶ所分の職員を東支所内に作った1ヶ所のセンターに配置し、市内全体を対象とした事業を補い合って行うこととしました。
 センターには、保健師、社会福祉士、ケアマネジャーが配置され、ケアプラン作成以外にも、介護保険外の介護予防事業や、高齢者虐待への対応、高齢者・家族の相談活動など幅広い事業を行うこととされています。伊勢崎市は、年度末に急募した雇用期間1年の臨時職員と併せて何とか体制を整えましたが、実際に機能する施設となるかどうかが心配されています。
 伊勢崎市で「新予防給付」の対象となる人は約2千人とのことですが、4月中にケアプランを立てられたのは約50人とのこと。ケア・プランそのものの作成は全て民間事業者に委託し、センターはそのチェックを行うとのことですが、国はケアマネージャーが40件を超えてケアプランを作成すると報酬を大幅に減らす報酬体系に、今年10月以降変えてしまいます。おまけに「新予防給付」は、1人のケアマネージャーが8件までしか委託を受けられません。民間への丸投げでは、対応しきれないのではないでしょうか?責任ある対応を求めました。

6月定例議会の一般質問からA

介護保険と高齢者福祉について

(1)介護保険運営(続き)

・「特定高齢者」の把握

介護保険でのサービスを受けるほど弱っていないけれど、介護予防の事業対象とすると悪化を防げる人がいます。こういう高齢者を、今回の介護保険改訂で「特定高齢者」と呼びます。高齢者人口の約5%と言われています。
 「特定高齢者」であるかどうかは、高齢者の基本健康診査の中でチェックします。しかし、伊勢崎市の基本健康診査(すこやか健診)の受診率は昨年度は60.1%で、合併を境に70%台から大幅に下がっています。「すこやか健診」の受診率向上策を、質しました。
 個人通知に説明書をつける、医療機関から助言してもらう、これまで約2ヶ月間だった健診期間を5ヶ月間に延長し、さらに年度内なら対応する、などの工夫をするとのことです。

高額介護サービス費、特定福祉用具購入費、住宅改修費の受領委任払い制

 所得により一定の基準以上掛かった介護保険利用料は、一度本人が支払い、後で申請により保険から払い戻しがあります。これを「高額介護サービス費」といいます。また、介護保険で認められた福祉用具を買ったり、住宅改修を行った時には、一度業者に全額支払った後で、9割が保険から還付されます。
 いずれも、一度は多額の支払いが必要となり、高齢者の大きな負担となっています。
 申請で還付(払い戻し)される分を、保険から直接事業者に支払い本人が負担しなくてよい制度を「受領委任払い制度」といいます。この制度導入を提案し、検討が約束されました。

・苦情処理と事業者指導

合併前の伊勢崎市では、市に寄せられた介護保険関係の苦情などについて「民間同士のことだから」「事業者の認可は県の仕事なので、指導も県の責任」などという無責任な対応がありました。長谷田議員は、保険者である市にも指導責任がある、と改善を求めてきました。
 今回の質問では、事実確認の上で、全体の問題については文書で全事業者に、個別の問題については口頭で該当の事業者に指導を行い、必要な場合には県などにつないで対応をしていくという回答があり、大幅に改善が図られたことがわかりました。

6月定例議会の一般質問からB

介護保険と高齢者福祉について

(2)保険料・利用料の負担軽減

介護保険料減免・利用料助成の充実と申請促進対策

介護保険料の減免制度は、合併前に社会保障推進協議会などの諸団体や日本共産党議員団が繰り返し実現を迫り、旧伊勢崎市の基準で制度が継続されています。旧町村部にとっては合併で基準がゆるみ、より多くの人が減免となるはずです。合併前の旧境町では、丁寧な減免申請援助で30件を越す減免がありました。
 ところが、2005(平成17)年度の保険料減免は、旧市内14件、境地域9件の合計23件だけです。東・赤堀地域では、申請した人は1人もいません。
 介護保険料が今年度から旧市内や赤堀地域で約1.5倍化など大幅に引き上げになる中で、減免申請促進策をどうとるのか、また、減免率の引き上げなど制度の拡充を行うべきと、ただしました。
 昨年度から始まった利用料助成は、昨年度旧市内で6件(内1人年度内に死亡)だけ、境地域は、申請が1人で対象となりませんでした。これも、東・赤堀地域は申請0でした。制度の周知をいかに図るか、昨年10月からの制度改悪への対応として施設利用・入所者の食費・居住費軽減も対象とするなど制度の拡充を迫りました。
 ともに、制度の周知を図る努力は約束されましたが、減免などは国の制度で対応できるとの答弁であり、高齢者のおかれた厳しい実態を考えないものでした。
(全国的には「食事代の補助」「社会福祉法人の減免を民間事業所にも拡大」「社会福祉法人利用の場合の減免を現行どおりに維持」など自治体独自の減免制度をもうけている自治体があります。いっそうの活動が必要となってきます。)

(3)高齢者福祉施策の充実

介護用具(車椅子や電動機付ベッドなど)の介護保険での貸与が打ち切られた場合、それに替わる貸与は社会福祉協議会の制度で対応可能かと思うが、自分でトラックなどを出して取りにいける高齢者は稀。貸与方式の改善と、必要であれば事業の拡充を考えるべきだとせまりました。
 また、境地域にあった、高齢者を対象とする福祉タクシー券の復活を提案しました。

6月定例議会の一般質問からC

2、障害者自立支援法への対応について

(1)利用料負担の軽減策

今年4月に施行された障害者自立支援法により、原則1割の応益負担が導入され、大幅な利用者負担増と相次ぐ施設からの退所やサービスの手控え、施設報酬を根本からゆるがす報酬や補助金の激減など、予想を超える問題点が噴出しています。
 政府は「低所得者にきめ細かな軽減措置を実施」といいますが、無料も多かった身体・知的通所施設の利用料は13万円になり、障害基礎年金とわずかな工賃収入しかない障害者にとっては、大きな負担です。国の軽減措置は所得要件が厳しく実質的な負担軽減に役立たない場合が多く、施設利用をあきらめる障害者も出ています。自立支援医療における高額治療継続者に対する軽減策も、更生・育成医療の対象が限定されるという問題があります。応益負担導入で、自治体の財政負担軽減もあるはずです。その財源を利用者負担軽減策にまわすべきとただしました。
 市は、国の軽減制度で負担軽減は図れると考えるが、今後の状況も見て検討したいとの答えでした。

(2)既存施設や事業への財政支援

また、今年10月から施設・事業に対する報酬単価や補助体系が変わり大幅な減収になり、職員の労働条件切り下げやパートへの切り替えなどが予想されるだけでなく、施設・事業の存続そのものが危ぶまれています。これら施設・事業への、市としての財政支援の考えを聞きました。
 法人実施事業の一部は市が直営することになるので実績ある法人への委託を検討したい、施設の収入減少への対応は他市の状況を見て検討したい、とのことです。

6月定例議会の一般質問からD

2、障害者自立支援法への対応について(続き)

法にのっとった障害福祉計画の策定を、市として行わなければなりません。障害者や家族、団体・事業者の声を十分反映した計画にすべきです。また、基盤整備に向けてどう取り組むのか、お考えを伺います。
《答弁》
 今年度、障害者計画と障害福祉計画を作る。計画策定のための委員会を設置し、委員には障害者団体・事業者の代表、学識経験者などを予定している。
 基盤整備として、相談支援体制や地域活動支援センター整備などがあるが、法完全実施の10月1日までにはまず相談支援体制から順次基盤整備を図っていきたい。

6月定例議会の一般質問からE

3、住宅リフォーム助成制度の実現を

業者の多くは、厳しい経営状態に苦しんでいます。地元業者の仕事おこしの一環として、市民が地元業者にリフォーム工事をしてもらう時に上限額を決めてその工事費の一定割合を助成する制度を、住宅リフォーム助成制度といいます。ぜひ、実現を。
 ※中之条町では、昨年12月から工事費の5%を、10万円を上限額として助成している。
《答弁》
中小企業の厳しい状況は認識している。目的、効果、公平性などをふまえ、今後の研究課題としたいと考えている。